かくかく しかじか帳

藻の、思う・感じる・考えること

やめられないから、続ける

 このブログは、二つ目のはてなブログである。最初のはてなブログは「藻のお暇」だ。コロナ禍に無職になった時に始めた。ブログに関して言えば、高校生の時アメーバブログをやっていた。仄かに抱いた恋心なんかをポエムにしていた気がする。アカウントを忘れてしまってよかった。黒歴史は無暗に掘り返すべきではない。

 

 中学生の時は図書委員長として、毎月図書新聞を一人で作っていた。急にストーリーを書きたくなって、campusノートに小説に似ても似つかない文字の羅列を書いたこともある。溜めこんだ夏休みの宿題は、最終日にやっつけ仕事で終わらせていたけれど、読書感想文だけは朝までじっくりと考え込んだ。そうして書いた感想文は国語の先生の目についた。更なる推敲を求められたが、再提出したものが学外のコンクールに提出されることはなかった。

 

 振り返れば、何かにつけて文章を書こうとしてきた。特に二つのはてなブログに関して言えば、どちらも無職になってから始めたものだ。一度社会に出て仕事をなくせば、与えられるのは無の時間だ。無の時間に、気づいたら始めていた。これはもはや、やりたいことではなく、やめられないことだ。

 

 やめられないから、書き続ける。これが「私のとっての書くこと」の正しい表現だと思う。やりたいことなのか?と問われると、やっぱりやめられなかったことなんだろうなと思う。

 

 やりたいことの場合、楽しいという感情や欲しい物を得るという目的が先にあると思う。私にとって書くことは、書けたら楽しいし、充実感も得られることだ。書き始めれば、誰かに読んでもらいたいとも思う。ただ、何かを得たいと思って始まることではない。文字を書いて文章を構成していくという行為が、自分が何者かではなくなった時に、無意識に動きだす。そういうプログラムが体に組み込まれて生まれてきた、と考えた方が自然かもしれない。

 

 今月三十歳になる。人生ここまで来たら、人としての根本はもう大きく変わらない気がする。やめられないから続ける、でいい。どうせやめてもいつか始めるんだから。続けるなんて思わなくても、一旦中断したとしても、どうせまた始めてしまうことを背負って、この先も続けていこう。

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