かくかく しかじか帳

藻の、思う・感じる・考えること

やりたいことは、後悔から見つける

今週のお題「ほろ苦い思い出」に参加しています。

 

 「大事なのは、自分が何をしたいか」の中で、日頃からやりたいことを見つけるのが、時間を有意義に使うコツと書いた。では、やりたいことはどうやって見つけるのか。

 

 それは、後悔していることを思い出すことだ。

 

 やりたいことが見つからないという悩みは、往々にしてあると思う。私も大学生の時ゼミの先生に、やりたい研究をやっていいよと言われた時は、そのやりたいことが分からないんですけど…と困ったことがある。

 

 やりたいことは、必ずしも前向きなことでなくてもいいと思っている。好きなことだけがやりたいことになるとは限らない。

 

 私の場合、大学生の時に本をほとんど読まなかったことを後悔している。中学二年生の時に友だちの勧めで読書にハマり、文学部に進学したものの、授業の課題で必要とされる本しか読まなかった。

 

 社会人になり仕事で悩み、ビジネス書や自己啓発本を読むようになった中で、なんで大学生の時に古典的名著を読まなかったのかと後悔した。様々な本を読むと、よく引用される本の名前が気になってくる。そういった本を昔に読んでいれば、より豊かな考え方ができたかもしれない、と。

 

 その後悔があったから、前回の無職期間では四十冊ほど読みたい本をリストアップして、毎日朝から晩までゆっくりと読んだ。遠藤周作の『沈黙』と、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を読んで、いまいち捉え方が分からなかった神というものについて、自分なりの解釈を持つことができたし、ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』からは、苦境を乗り越えるための知恵を得ることができた。

 

 やりたいことを見つけようとする時に、何かを無理矢理好きになったり、好きになれなくてモヤモヤしなくてもいい。誰にでも後悔していることが一つはあるはずその後悔から、やりたいことを見つけてみてはどうだろうか?